【報告】アーティスト・オン・サイト2017 荒木優光×寿楽荘

アーティスト・オン・サイト 2017
荒木優光×寿楽荘
「さいたまトリエンナーレ2016」をきっかけに始まった、さいたま市を舞台にしたアートプロジェクト「アーティスト・オン・サイト」。アーティストとまちの様々な場所・現場(サイト=site)をつなぐプロジェクトとして、アーティストの持つ創造力や新たな刺激・価値を求めている「サイト」と、それらのサイトならではの作品創作に取り組むアーティストのアイデアを組み合わせ、アーティストにとっても、「サイト」にとっても、新しい価値や視点、活動を生み出すことを目指す企画です。
このさいたま市主催事業にtorindoとして企画制作広報などの部分で協力しました。
2017年度は音響作家 荒木優光とさいたま市桜区老人福祉センター「寿楽荘」のコラボレーション‼
展示と大宴会(‼)のふたつを行いました。
チラシはこちら
<作品展示>「Recollection 36°×139° 寿楽荘 その一日の誕生」
◉開館日時:2018年3月10日(土)〜12日(月)午前10時〜午後6時
◉場所:浦和ふれあい館 第1会議室(さいたま市浦和区常盤9-30-22)
※寿楽荘にも展示あり
※寿楽荘にも展示あり
※寿楽荘が浦和ふれあい館の展示を依代に、まるで幽霊のように会場にぼんやりと現われ、重なり、観客も、展示を媒介に寿楽荘を幽霊のように歩いているようにも感じる。
【荒木優光より今回の展示に寄せて】
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寿楽荘に来たら、各エリアをぼんやり眺めるのもいいが、可能であればぜひ利用者の皆さんとじっくり話しをしてほしい。各々の人生の壮大さに、3人目あたりで目が回ってくる。そしてその後に、のんびりと過ごす利用者を眺めると、また違った趣の寿楽荘が見えてくる。
この展示はそんな眺めを提供すべく、自らを媒介者、フィルターとして位置付けし、寿楽荘という場所のポートレートを届けようと思った。
人の居場所と、そこから見える景色をキーワードとして、利用者の皆さんとの対話を通して音を収集した。それらの音を素材として、「仮象の寿楽荘」をふれあい館に立ち上げ、居場所について、そしてそこから見える光景に触れてみる。
◉日時:2018年3月10日(土)午前11時〜午後3時半
◉場所:老人福祉センター・寿楽荘(さいたま市桜区下大久保727-1)
◉ゲスト:テンテンコ(ミニライブ)、港大尋とカルテットの仲間たち(パフォーマンス)、人見由夫(音模写) 他
※老人たちとテンテンコさんのファン、老人たちの家族、ミュージシャン港大尋さんと児童養護施設の子どもたち。ありとあらゆる人たちが混在し、楽しむ。老人たちも動きは小さいけど、よくみると足や頭が小刻みに動いている。一方でのんびりお茶を楽しんだり、子どもたちは、子どもたちで遊んでいたり。混沌。だれも拒否しない空間が顕現していたように思う。それが何か、そして何になるのかはよくわからないけれど。